EPCとは?EPC事業者に依頼する3つのメリットと選択ポイントを解説

EPCとは?EPC事業者に依頼する3つのメリットと選択ポイントを解説
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EPCとは、設計・調達・施工を一括で担う事業形態や契約を指す略称です。太陽光発電や系統用蓄電池、FIT太陽光のFIP転換に伴って併設する蓄電池、CGS(Cogeneration System:熱電併給システム)といった省エネ設備の導入時は、EPC事業者に発注することが一般的でしょう。一方で、設備導入の検討段階で、どのEPC事業者に依頼すべきか迷う担当者も少なくありません。

本記事では、EPCの意味やEPC事業者に依頼するメリット・デメリットのほか、事業者を選ぶ際の具体的なポイントを解説します。

EPCとは、設計・調達・施工を一括で担う事業形態や契約

EPCとは、Engineering(設計)・Procurement(調達)・Construction(施工)の頭文字を組み合わせた略称で、これら3つの工程を一括で請け負う事業形態や契約のことを指します。各工程で個別に業者やメーカーに発注する場合と異なり、1社が全工程を管理するため、工程間の連携ミスが起こりにくいのが特徴です。

自社でEPCに相当する部門を持つ企業を除き、太陽光発電や蓄電池、CGSなどの導入・設置においては、EPC事業者に一括発注するケースが一般的といえます。

各工程の具体的な内容をご紹介しましょう。

E(設計)とは何か

EPCのEにあたる設計工程では、現地調査や設備の配置計画、関係機関との協議、法規制対応、部品選定、見積もりの作成などを行います。

例えば太陽光発電の場合、設計段階でのパネル配置や日射条件の見極めが不十分だと、想定した発電量を確保できないリスクがある点に注意が必要です。また、蓄電池では電力需要に応じた出力設計が必要になるほか、CGSでは電力・熱需要に応じた出力設計や省エネ効果の試算が必要になるなど、設備の種類ごとに設計段階で押さえるべきポイントが異なります。さらに、法規制に対応した設計を進めることも必須であり、事業者の予算に合った仕様にまとめていくことも重要な役割です。

P(調達)とは何か

EPCのPにあたる調達工程では、設計内容にもとづき、部品・機材の選定から、確保・保管・品質管理までを行います。

太陽光発電の場合、建物や設置場所ごとに条件が異なるため、設置条件に合った太陽光パネルやPCS(パワーコンディショナ)などの部品選定が必要です。また、蓄電池では蓄電池セルの種類や容量、PCS、BMS(バッテリーマネジメントシステム)などの選定が欠かせず、CGSでは発電機(ガスエンジン・ガスタービンなど)や排熱回収装置といった、稼働条件に適した機器選定が求められます。

C(施工)とは何か

EPCのCにあたる施工工程では、設置工事・電気工事に加え、複数の業者が出入りする現場全体の管理も行います。

太陽光発電でいえば、工事の仕上がりが発電効率や長期的な安定稼働に直結するため、施工には専門知識と高い技術力に加えて、工程を統括する現場管理力が求められます。

また、蓄電池の場合は消防法などの安全基準や、系統連系に伴う高圧受電設備との接続工事など、法令遵守と安全性を確保した施工が必要です。CGSの場合は既存設備との接続工事や騒音・振動対策など、稼働環境に配慮した施工品質が重要になります。蓄電池もCGSも大型の設備を据付することが一般的であり、搬入経路の選定から重量物の据付作業まで慎重な対応が求められます。

EPC事業者に依頼する3つのメリット

EPC事業者に依頼するメリットとしては、各工程の連携がスムーズになること、自社の条件に合った最適なプランを提案してもらえること、そしてトラブル対応の責任所在が明確になることの3つが挙げられます。

EPC事業者に依頼するメリット
  • 各工程の連携がスムーズに行える
  • 最適なプランを提案してもらえる
  • トラブル対応の責任所在が明確になる

各工程の連携がスムーズに行える

EPC事業者は設計から調達・施工までを一括管理するため、各工程の連携がスムーズです。個別発注時に起こりがちな情報の行き違いや連携ミスによるスケジュール遅延が発生しにくいほか、設計段階で決めた内容が現場に正確に反映されやすいのも特徴といえます。

最適なプランを提案してもらえる

EPC事業者は複数のメーカーから部品を調達できるため、立地条件や気候、電力使用状況に応じて、適切な部品選定や設置方法を提案してくれます。

特に自家消費型太陽光発電やCGSの場合、消費電力量に対して発電量が過大に設計されると投資回収期間が長期化しやすく、過小に設計されると系統からの電力購入増によるコスト増につながります。そのため、事業全体を見通せるEPC事業者の提案力が欠かせません。

また、EPC事業者が複数の工事案件をもとにメーカーからボリュームディスカウントを引き出すなど、価格面でもメリットが期待できます。

トラブル対応の責任所在が明確になる

設計・調達・施工を別々の業者やメーカーに依頼すると、トラブル発生時にどこに責任があるか確認する手間が生じます。特に保証や瑕疵対応の場面では、個別発注だと責任範囲の切り分けが難しいでしょう。

EPC事業者に一括依頼していれば、1社への連絡だけで対応してもらえるため、責任所在が明確でトラブル対応のスピードも向上します。また、大規模な設備投資では、金融機関から実績や与信力のあるEPC事業者との契約を求められるケースも少なくありません。十分な実績と与信力を有するEPC事業者を選定することで、工期遅延や契約不適合などが発生した場合にも、契約上の責任が履行される可能性が高まり、顧客が安心して事業を進めやすくなります。

EPC事業者に依頼するデメリット

EPC事業者への一括依頼は、費用が割高になりやすい点と、見積もりの内訳がわかりにくいことがある点に注意が必要です。

個別発注より費用が割高になる可能性がある

EPC事業者は全工程を一括で請け負う分、管理費やサービス料が費用に上乗せされます。EPC事業者が下請け業者を使う場合、その費用が全体のコストに反映されるため、個別に専門業者へ発注するよりも総額が高くなるケースがあります。

見積もりの内訳がわかりにくいことがある

EPC事業者の見積もりが、下請け業者への支払いとEPC事業者の管理費用を一括でまとめた形になっている場合、どの部分にどれだけの費用がかかっているかわかりにくいことがあります。必要に応じて、契約前に部材費・施工費・管理費などの内訳を細かく提示してもらうことが重要です。

なお、見積もりの内訳の不透明さはEPC事業者に限ったことではなく、個別発注でも起こりえます。むしろEPC事業者の場合、工事区分などセクションごとに見積もりの粒度が整理される点は、メリットともいえるでしょう。

EPC事業者を選ぶ際に確認すべき6つのポイント

EPC事業者を選ぶ際は、施工実績、顧客の目的を踏まえた提案力、費用の透明性、補助金申請のサポート体制、O&M体制、与信力の6点を確認することをおすすめします。

EPC事業者選びの確認ポイント
  • 自社と同様の条件での施工実績が豊富か
  • 顧客の目的を踏まえた具体的な提案ができるか
  • 費用の内訳が明確か
  • 補助金申請のサポート体制が整っているか
  • O&M(運転・保守管理)を含めた提案があるか
  • 与信力(財務健全性)があるか

自社と同様の条件での施工実績が豊富か

EPC事業者を選ぶ際は、自社と似たような規模や設置環境での施工実績(先行事例)があるかを確認することが重要です。

例えば自家消費型太陽光発電は、投資目的(売電目的)の太陽光発電とは求められる設計や技術が異なり、逆潮流(発電した電力が送配電網に流れ込む現象)を避ける制御設計や、キュービクル(高圧受電設備)との接続、業務を止めない施工スケジュール管理などが必要になります。

同様に、「FIT太陽光のFIP転換に伴い併設する蓄電池」や系統用蓄電池、CGSなども規模や設置環境によって求められる知見が異なるため、自社の条件に近い施工実績が豊富なEPC事業者を選ぶことをおすすめします。

顧客の目的を踏まえた具体的な提案ができるか

EPC事業者は単に設備を据え付けるだけでなく、顧客が設備を導入・設置する目的を理解した上で、最適な提案をしてくれる企業が望ましいといえます。

例えば太陽光や蓄電池などを導入する場合、建物の強度計算や耐風性の確認から、消費電力をどの程度カバーできるかという導入後の発電量のシミュレーションまで、具体的な数値で示してくれる事業者を選ぶほうがよいでしょう。

費用の内訳が明確か

費用の内訳を部材費・施工費・管理費などに分けて明確に提示できるEPC事業者は、追加費用が発生する可能性が低いといえます。内訳が不透明な見積もりは、契約後に想定外の追加費用を請求されるリスクがあるため、契約前の段階で細部まで確認することが重要です。

補助金申請のサポート体制が整っているか

太陽光発電や蓄電池の導入には、国や自治体の補助金制度が利用できるケースがあります。最新の補助金制度を把握し、申請書類の準備や申請手続き、採択後の実績報告までサポートしてくれる事業者を選ぶと、設置コストの抑制や投資回収期間の短縮につながります。

O&M(運転・保守管理)を含めた提案があるか

O&Mとは、オペレーション(運転管理)&メンテナンス(保守管理)の略称です。設備を設置した後の定期点検や緊急時のサポート体制まで含めて提案してくれる事業者を選ぶことが、長期的な安定稼働につながります。

例えば太陽光発電は、出力規模やFIT(固定価格買取制度)の適用有無に応じて、設備の定期点検・維持管理が電気事業法や改正FIT法(再生可能エネルギー特別措置法の改正)で義務付けられています。法律に違反すると指導や改善命令などの処分のほか、FIT認定取消しの対象となる可能性もあるので、注意が必要です。

与信力(財務健全性)があるか

EPC事業者の財務健全性、いわゆる与信力も、事業者を選ぶ上で重要な指標です。

例えば系統用蓄電池などの場合、発注額が数十億円規模になるケースもあります。そうした発注額が大きい案件では、EPC事業者自身の与信力や、顧客の資金調達先である金融機関の審査をクリアできるかどうかが、重要な判断材料となります。

太陽光発電・蓄電池・CGSのEPC視点の違い

太陽光発電と蓄電池、CGSでは、EPC事業者に求められる技術的な視点が異なります。自社が導入を検討している設備の種類に応じて、EPC事業者を選ぶ際に重視すべきポイントをまとめました。

太陽光発電のEPCで重視されるポイント
  • 日射量や設置角度に応じた発電量シミュレーションの精度
  • 屋根や敷地の耐荷重・耐風性
  • 逆潮流を防ぐ制御システムの設計など
蓄電池のEPCで重視されるポイント
  • 電力系統への接続に必要な系統連系協議への対応力
  • 充放電の制御システム(PMS(パワーマネジメントシステム)・BMS)の設計精度
  • 消防法等の安全基準を満たす設置場所の選定など
CGSのEPCで重視されるポイント
  • 発電・排熱を無駄なく活用できる出力設計と省エネ効果の試算
  • 排ガス・騒音・振動などの環境関連法規への対
  • 既存のボイラーや空調設備といった関連設備との連携設計など

太陽光・蓄電池・CGSなどの設備のEPCはテス・エンジニアリングにご相談を

EPCには、各工程の連携のしやすさや最適なプラン提案、責任所在の明確化といったメリットがあります。一方で、自社に適したEPC事業者を選ぶには、確認すべきポイントも複数あることにご注意ください。

テス・エンジニアリング株式会社は、事業用地の開発・確保からEPC(設計・調達・施工)、O&M、運用管理(アグリゲーション)までワンストップで対応する、環境・エネルギー分野のエンジニアリング企業です。太陽光発電や系統用蓄電池、FIT太陽光のFIP転換に伴い併設する蓄電池、CGSなどの豊富な実績をもとに、特定のメーカーに縛られないベンダーフリーの立場から最適なソリューションをご提案します。

設備の導入をご検討中の企業様は、まずはお気軽にテス・エンジニアリング株式会社までご相談ください。

EPCに関するお問い合わせはこちら

よくある質問

Q.EPCとはどういう意味ですか?

EPCとは、Engineering(設計)・Procurement(調達)・Construction(施工)の頭文字を組み合わせた略称で、太陽光発電や蓄電池、CGSなどの設備導入に必要な3つの工程を一括で請け負う事業形態や契約のことです。

個別に業者へ発注するよりも工程間の連携ミスが起こりにくく、1社が全体を管理することで工事がスムーズに進みやすいのが特徴といえます。また、問い合わせ窓口も一本化されるため、万が一のトラブル発生時も対応がスピーディーです。

Q.EPC事業者に依頼するメリットは何ですか?

EPC事業者に依頼する主なメリットとしては、以下の3点が挙げられます。

  • 工程間の連携ミスが起こりにくく、各工程の連携がスムーズに行える
  • 自社の条件に合った最適なプランを提案してもらえる
  • トラブル発生時の責任所在が明確で対応のスピードも速い

Q.EPC事業者を選ぶ際のポイントは何ですか?

EPC事業者を選ぶ際は、以下の6点を確認することをおすすめします。

  • 自社と同様の条件での施工実績が豊富か
  • 顧客の目的を踏まえた具体的な提案ができるか
  • 費用の内訳が明確か
  • 補助金申請のサポート体制が整っているか
  • O&Mを含めた提案があるか
  • 与信力(財務健全性)があるか


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